地域

僕とレイと亡き父と三保の松原

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僕とレイと亡き父と三保の松原

実家に寄って、レイ(犬)に会って来ました。
実家と言っても僕も地元におりますので、同じ池袋です。

この猛暑のせいかサマーカット(短髪にカット)になっていたレイは、雑種のメスで捨て犬でした。

今は亡き父に熱烈に愛され、年齢不詳ながら今でも長生きしています。

当時、病に侵されてしまった父を家で看取ろうとしましたが、当時の在宅看護介護は確立されたサービスではなく、色々な所に相談に行きましたが準備が間に合わず再入院。

一時的に父の体調が回復したとき、レイを病院脇へ連れて行き窓越しの父に会わせました。

せつない声で鳴いたのを今でも思い出します。

父が亡くなってからそこへの散歩は避けました。
父が出てくるのではないかと座り込んでしまうからです。

逆に可哀想な事をしたかなと今でも思っていますが、父もレイも嬉しそうで…

当時、僕は東洋医学の鍼師として病院に勤めていたのですが、一人っ子でもあったことから父や母を支えるために退職し介護を行ないました。

その時、仮にも医療系の僕であっても介護らしい介護が行えなかったとモヤモヤとした気持ちが残り、父が亡くなったのちにその気持ちと向き合う為、介護施設に入職し後に介護福祉士(3年以上の実務経験と国家資格試験)になる。

その後、地域に貢献が出来たらと考えるよになり、外出の困難な患者さんのもとをまわる今の治療院をやっています。

海の写真は父とレイです。
父が残された時間の中で望んだ、ふるさと静岡にある三保の松原。

直ぐに酔ってしまうレイと直ぐに疲れてしまう父を車に乗せ、細かくPAで休憩をしトイレに一緒に入りながら現地へ行きました。

茶屋で静岡おでんをと言ったがほとんど口にすることは出来ず、足元もおぼつかない状態でレイとたどり着いた海岸。

とても嬉しそうでした。

今は、外出が困難な方のもとへ僕が訪問をさせて頂いていますが、父のようにご利用者様を外へ連れて行けていないなとふと考える。

父とレイと行った三保の松原を思い出しながら、そんな事をして行けたらなと呟いています。

今のレイは目が見えなくなって耳も遠くなってしまいましたが、歳を重ねた母の良い運動相手となり今を生きています。

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